あなたの知らないところで
僕は時を重ねているんだ。
あなたの知らない約12年間。
あなたの知らない約2年間。
僕は少なからず変わった。
髪型が変わって、眼鏡をかけるようになって。
考え方が変わって、好き嫌いも変わって。
料理も少しできるようになり、メイクも少し覚えてきた。
大切な人ができて。
大切に思ってくれる人ができて。
来なきゃいいなんて思ってた「これから」をとても楽しみに思えるようになった。
きっとあなたも知らないところで時を重ねているのだろうから、変わったところもあるんだろうな。
ねえ。
もう時間が経ちすぎたよ。
進んでいると思っていたけれど
それは引っ張られているだけで。
変わりたいと思っているところだけが
変われていなかったんだ。
僕は前に進みたいんだ。
もうなににも囚われたくない。
離してよ。
夢でさえも。
優しく微笑むあなたには会えなかった。
薄れた記憶の中で残っている記憶は
笑えるものではなかったよ。
もういいよ。
このまま何も変わらなくて。
別に諦めたとかじゃない。
前を向いただけ。
吹っ切れただけ。
だから僕は。
歩き出すから。
手を取ってくれる人もいる。
支えてくれる人もいる。
だからどうか。