パソコン漬けの日々。 人間が嫌になった。 荒れた部屋。 気力のない目。 可能性を捨てた過去。 新品同然の教科書。 忌々しいLINEグループ。 他人の声を完全に遮断するヘッドホン。 毎日届く需要のないお知らせの紙。 嘘ばかりのネット。 四六時中争いが起こるネット。 少しでも歪んだ世界に抗いたかった彼は金属バットを思い切り振り下ろした。 目の前に散らばった電子部品の破片も目に入れず 自分の信念だけを信じた。