二十年ぶりにハックルベリーフィンがトムソーヤのもとに訪れた。トムは再会をとても喜んだ。
ビールを飲みながら、ハックはダジャレを連発した。こんな奴だったかなあと戸惑いながらもトムは笑った。酔った頭で、音韻連想に関わるブローカ野の働きが、男性は女性より優れているといつかテレビでやっていたのを思い出したりした。
トムが四本目のビールを取りに行こうと立ち上がったタイミングで、ハックは切り出した。トムの借金をチャラにしてやると言う。トムのピンチを、どこかでききつけていたのだ。
書類にサインし、ハックが去ってから数日後、借金の催告があった。借金は倍になっていた。
次にハックが訪ねてきても、トムはやはり喜んで迎えるだろう。トムってそんな奴なのだ。