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LOST MEMORIES CⅤⅩⅧ

歌名は魔力持ちだ。種族は何だろう。そこまでは探れなかった。
邪魔?望に対して言ったのだろうが、何に対する邪魔という言葉だろう。
私に、何かしようとしていた?
そういえば、と思い起こす。歌名は何か言いかけていた。あの続きは何だったのだろう。
息をついた瑛瑠。英人なら何か知っているだろうか。そう思うも、何だか癪になったので考えるのをやめた。英人には、確かめなければいけないことがある。
チャールズに夢を見た旨を話したとき。
碧玉のような眼を丸くし、少し体が強ばったようにさえ見えた。何か思い当たる節があるかのように、今日の夜聞かせてくれますか?とだけ伝えられる。声が堅いよ,そんなこと、言えるはずがなかった。
あんまり反応が薄いようなら、お兄ちゃんと呼び掛けてみようかなんていう悪戯心が働いていたが、ここまで好反応だと面白がることもできないではないかと、瑛瑠は大人げなくも思っていた。どうやら、彼の弱点のひとつに瑛瑠がいるようだから。

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