コンビニのおにぎりを剥くのが苦手だった
寒空の下
震える手を抑えて
君がそっと剥いてくれた
ちょうど一年
ガサガサに乾燥した指に走った
一筋の皹は
君の頬を張ったあの日から
キエナイキエナイ
その目を僕は
いつか忘れてしまうのだろうか
その時が僕の
死に際ならいいな
ケシタクナイ
哀愁なんて
そんな仰々しいものじゃない
黄昏を眺めてるからって
黄昏れてる訳でもない
たったひとつの
ほんの小さな
その欠落を
埋めずに
ずっと
僕は
あの日からずっと
僕は食べられない
剥いてくれる人を
僕は手放したから
コンビニのおにぎりを剥くのが苦手だ
さっそくリベンジありがとう!
ふたつに分かれた階段があったり、真四角があったり、見ていても楽しい詩ですね。
想い出の散歩道(矢野顕子)って歌のことを思い出しました。切ないです…