この間、家を出ようとしたら、雨が降っていた。合羽を着なくっちゃ、鞄もゴミ袋に包んで濡れないようにしよう、駅から高校まで少し歩くから傘も持たなきゃ。そして約5分後。万全を期して僕は玄関の戸を開けた。雨は殆ど止んでいた。 「…お前、僕のこと嫌いだろ…」 と、僕は世界に向かって口の中で呟いた。