私が骸になるべきだったのか
呪いがまだ解けないままだ
舌を出して 中指立てたって
弱い自分が変わるわけもない
怒る資格なんてあるのかな
所詮私もあなたと同じなんだ
自分の弱さ認められず
傷つけてしまったんだな
蝉の死骸すら美しくみえた
あてがおうとしたナイフは消えてしまった
あの人の伸ばした手が、脳裏から消えない
そんな夏を超えて
それでも私は生きている
それでも私はここにいる
髑髏が踵を返して
死に見放されて私は生きる
彼の伸ばした手は、暖かった
そんな疾風の如く
消え失せた夏だった
それでも
あなたにどれだけ嫌われようが
どれだけ好かれようが
もうどうだっていい
私の夏は、きっとそんなことだ