4

LOST MEMORIES CⅧⅩⅥ

瑛瑠は気づく。彼の知るエアヒューマンが、その女性なのだ。そうだとわかると、その代名詞でも納得できる。
では、なぜ身を強張らせたのだろう。
「そのエアヒューマンの彼女と、何かあったの?」
ビンゴ、だ。
無意識なのか不可抗力だったのか、先程の台詞はどうやら瑛瑠に聞き取ってもらおうと思った言葉ではなかったらしい。相手が瑛瑠だということもあるのだろう、あからさまに顔を歪めるようなことはしないが、この表情の意はわかる。拒絶だ。
しかし、自分の言葉には責任を持っていただきたい。
言葉を口にするより、はるかに音声として入ってくる方が不可抗力だ。
こうなったら聞いてみたいと思ってしまうのは仕方がないと思う。
歌名を思い出しながら、チャールズに訊ねる。
「素敵な方だったんでしょうね。やっぱり、高校の時の同級生なの?」
ついでに、その頃の情報が掴めればいい。そう安易に思った。
しかし、この後瑛瑠は後悔する。もう少しちゃんとチャールズの表情を読み取れていたら。これまで、あえて避けるようにしていた理由を少しでも考えていたら。
「本当に素敵な方でしたよ、エアヒューマンの彼女は。そして、お嬢さまのおっしゃる通り、10年前の同級生です。」
そして、チャールズは哀しそうに微笑んで、こう紡いだ。
「私は、彼女を殺しました。」

レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。

  • みーちゃん》
    ふふふ。まさかまさかだよねえ、どういうテンションでいたらいいのか。
    えーもう私だっていっつもレスくれるみーちゃんが本当に大好きだよ。色々予想してくれるのもほんと好き。
    これからもどうぞご贔屓に…(*´-`)激照

  • うむ...。なんとなくそんな気はしていたがやはり強烈だな...。こっから拾いきれるかな(不安)

    台風の影響で屋久島にいけなくなったよ!✨
    しばらく鹿児島に滞在するよ(ノ・ω・)ノバンザーイ
    サンロイヤルホテルより愛を込めて

  • めめんとさん》
    え。そんな、気は、してた、だと。
    なんか悔しいのはなんでだろう(笑)
    大丈夫、拾える。めめんとさんだから。

    わあ、大変。直撃しません…?だいぶ凄いみたい…?
    たいふーんさいくろんはりけーんと色々ありますが、個人的に野分が好き。台風感はないけどね(笑)