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純情セブンティーン 1

4月8日、火曜日、快晴。

明らかに変な反応を見せたのは、まず、あたし、もとい、"俺"と一緒の部活に入ってる同級生の遠山春希ことハルさん。

「え、どうした?」
「似合ってるしかっこいいけども」
「なんかの罰ゲームなの?」
などと、明らかに戸惑っているご様子。

次に、いつもと明らかに違う反応を見せたのは、同じく部活の同期の町田凜ことりんこさん。奴は俺の顔と服装を見るやいなや大爆笑して廊下で人目もはばからずにのたうち回りやがった。


けど、俺の姿を見たあいつだけは、他の奴らとは反応が違っていた。


あいつは、俺の姿を見ると、開口一番に「素敵。かっこいいよ。」と、言った。
やっぱり、あいつには器の大きさじゃ勝てない。
それどころか、俺はあいつに勝てない部分が多すぎる。


でも、いい。
ここからだ。
ここから俺は、あいつに、藤村龍大に追いつくんだ。

俺は、松田由紀。
今日、俺は、髪型をツーブロックにして、スラックスを履いて登校した。
一応、戸籍の性別上は、女ではあるけれども、俺の、心の中は、男だ。

4月8日、火曜日、快晴。
まだ白紙の、俺の、物語は、ここから。

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