一本ずつ
光を灯していく
小さなキャンドル
それは
風に煽られて
今にも消えてしまわないか
ぽたり
ぽたり
炎に溶かされて
ゆっくり落ちてゆくのは
綺麗な涙
ぽたりと落ちて
気付けばもう
固まっていた
いつの間にか
あの涙も
固く固く
固まっていた
その間にも
ぽたり
ぽたり
残りは少し
風に煽られて
涙が底をついて
消えてしまう前に
息を吹いて
消してしまおうか
誰かに見られる前に
細長くのびる白い余韻
私の虚構はもう終わり