ころん 転がり落ちた 真っ赤な毛糸玉 それは 固く固く絡まっていて どうしようもなく 閉ざされていて それでも ハサミで切ってしまうには あまりに惜しかった どこか切ってしまえば 一瞬でほどけて するりと二本に 別れてしまうんだろうね きっといつか これがほどければ 君にもう一度会えるだろうか あの日のように 変わらず笑い合えるだろうか 君の匂いを感じることができるだろうか 赤い毛糸玉 どうか私の涙を受け止めてくれないか