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LOST MEMORIES ⅡCⅢ

いってらっしゃいと背中を押された瑛瑠は、出る前、チャールズにクッキーを押し付けられた。使うべきときが来ますから,そうウインクと共に送り出されたのは疑問であった。
いわゆる3時のおやつという時間帯に外に出る。
入ったことのない近くの喫茶店を指定したのは英人だった。何でも、近いうちに話したいとは思っていてくれていたそうで、付き人にそう伝えた際、良いお店を知っているといって教えてくれた場所らしかった。
チャールズに場所を言うとすんなり頷いてくれたので、付き人のなかでは知られているのかもしれないと思う。
名前は『Dandelion』
目立つ外観ではないが、英人の説明と、タンポポがこれだけ咲いていれば気付くというものだ。
待ち合わせ時間の20分早く着いてしまったので、まだ英人はいないようだった。
先に入って待とうと思い、扉を開く。明るいベルの音とBGMのジャズ、そして、いらっしゃいませという日だまりのような笑顔のお姉さんが迎え入れてくれた。

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