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なんか小説っぽいやつかいてみた

雪が、降ってる。
街の灯りは、それで少し散乱していて、僕の視界をぼかしてくれた。
19時を過ぎたばかりの駅前は、学生や会社員が流れている。皆、暖かい家に早く帰りたそうだった。
そのまばらな人混みの中で、僕はずっと、君を探している。

君は、まだ来ない。

僕が座っているベンチの向かいには、綺麗に飾られたモミの木が、冷たく渇いた空気をいろどっている。それは、«僕以外の»全ての人のためだった。その隣には、幸せそうな笑顔で肉まんを分けあっているカップル。見たくはなかったが、どうしても視界に入ってくる。

マルボロの味に飽きた僕は、それを足で潰して
ベンチを立った。無精髭で汚れた僕の顔を、カップルが嫌な横眼で眺めた。でも、別にどうでもいい。
どうでもいいんだよ


  僕にはもう、失うものはないんだから。

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