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LOST MEMORIES~ハロウィン編~

ハロウィンとは、死者のために祈る日である。

「ハロウィンパーティーがしたいの。」
珍しく元気のない歌名は、瑛瑠にそんなことを持ちかけてきた。
これは――
「会いたい人がいるんですか?」
柔らかく問いかける。歌名が、ハロウィンの知識を持っているのならば、ソウリングをしたいのだろうと思い至ったから。占いをして、ゲームをして、ソウリングをする。残った主賓は魂に囲まれるのだ。
歌名には、会いたい魂があるのだろう。
「うん、お父さんとお母さん。
毎年やってたんだけどね。今年はそうはいかないでしょ。」
毎年、というくらいだから、両親が亡くなってしばらくたつのだろう。友人についての新しい情報に、少し動揺する。歌名のこと、全然知らない。
「やるって言ったら、来てくれる?」
「もちろん。」
顔を輝かせる歌名。
そこで、瑛瑠は提案してみる。
「英人さんと望さんも誘ってみません?きっと来てくれると思います。」
強く頷く歌名を見て、きっと歌名にとってとても大切なパーティーなのだろうと瑛瑠は微笑んだ。

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