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つづきがありそうな冒頭小説

プラスチックくらいの
強度の心を
誇らしげに首にかけてる

ロマンチックの欠けらも
無いような日々を
飲み込んでは自慢げに生きてる

アイスピックで砕いた氷の青さに
冷たさよりも寂しさを知ったあの夜
知ったところで独りだったので
あの夜はだいぶ困ってしまった
いつの間にか止まってしまっていた
壁にかかったままの時計たちは
電池を欲しがる風もなく
ただ黙って止まった時を指した
絡まったままのパスタの芯は
なんか固くて飲み込めなくて
いつまでも喉の先っぽのほうで
息を塞き止める役を果たした
いよいよ苦しくなったわたしは
無理矢理に麦茶で洗い流した
そんなもんで食べた気がしなかった
だからまた変な時間に
メロンパンをひとつ食べた
日向ぼっこが溶け込んだような
柔く優しい色合いに
美味しそうと思いはすれど
やっぱり腹にはたまらなかった

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