気づけば、仰向けに倒れていた。赤茶けた土。あちこちで燃え盛る木々。ハッと右手の方を見た。手から離れて転がっているスパタ。必死に手を伸ばして掴もうとした。が、どこからともなく誰かの足が現れ、それを踏みつけた。顔をあげると、傷だらけの男が凄まじい形相で立っていた。
『.........が、俺............イツァ様の.........でもらわ......』
炎の音と耳鳴りで男がなんといっているかほとんど聞き取れない。
不意に男が剣を振り上げた。
『..................!!!』
何かを叫ぶと、男は凄まじい勢いで剣を振り下ろす。とっさに空いていた左腕でかばった。ガスッ!という鈍い音が響いた。
「ぐッ」
あまりの激痛に気が遠くなりかけたが、なんとか耐えると、男にこう言った。
「お前、【 】の.........!!!」
男は何も言わないで振り下ろした剣に力を込め始めた。必死で押し返す。鉄が骨に当たる感覚。次第に男の剣が下にさがっていく。腕の力が抜けていく。男の口がわずかに歪む。目を見開いた。最後の力もむなしくその剣は額を
「うあああああッッ!!!!!!」