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LOST MEMORIES ⅡCⅢⅩ

じゃあ英人くんのこと呼んでくるねと明るく言い残した歌名は、幾秒もたたず英人を引っ張ってきた。ちゃんとお弁当は持ってきているあたり、ぬかりない。
「ふたりの方が忙しいと思うので、予定は合わせます。」
英人に、いいよね?と目配せすると、頷きが返ってきた。
肩書きのあるふたりは仕事が多い。そう伝えると、一瞬考え込む様子を見せた。
「どうせなら、休日にしよう。」
そう言った望は続ける。
「ぼく、先生や先輩に取り入って色々聞いているんだ。だから、平日はもう少し泳がせておいてくれるとありがたいな。」
あのあと、望は生徒会にも入った。もしかしたら、委員長も生徒会も、すべて情報収集のためだったのかもしれないと、ふと思った瑛瑠。
やはりみんなレベルが高いなあと、改めてそんなことを思うのだった。

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