君はため息をついて 頬の血を拭う 満足げににやりと笑い 途端に血相を変えうずくまる 被害者は礼を言い 去っていった 真夜中の足音 うるさいくらいの秒針の音 鼻に付く臭いは 闇に溶け込む 君は気分が悪そうに それを投げ捨てて 外に出ていった 誰も気付かないよ 誰も気付かない 優しい優しい殺人鬼