この星はあまり好きではなかった
昨日も、そして今日もそうだ
空気といい、飯といい、酷いの一言がよく似合う。
錆び付いた家に、軋む道...
まごうことなきいつも通りの日常だ。
違和感があるとすれば、今日は「町」にやたらと人が多い。しかも「町」では見覚えのないやつばかりだし、おまけに聞いたことのない言語で話してるんだから手に負えない...
そんなんだから、今日はいつもより早く職場に着いた。やることはないが、訳のわからないことを聞かれるよりはいい...
定刻、人が来ない。
何故だ。俺の仕事仲間にお人好しが多いとも思わないし、どちらかと言えばはみ出しものだ。よく分からない連中を助けるとも思えないし、何より危険なことはしない。そんな連中が来ない。どころかあのうるさい監督員すらいないのは妙だ...
待つ内に、何かのイメージが頭をよぎった。星と時計のモニュメント、この「町」のものでないのはわかるがなにかわからない。
昼、人は来ない上に腹も減ったから帰ることにした。
「町」は珍しく活気があった。年に一度の皇太子だか王子だかは知らないが、そいつが来るとき以来か
歩いているうちに、言い表せない違和感。「町」が「町」でないかのような感覚。愛着もないような所だが土地勘はある。それなのに違和感が覆い尽くしてきたのだ。
家、やかましく声が聞こえる。
たぶん外だろう。そう思ったときに何かが閃光のように駆け巡った。
そうして取り憑かれたかのように一言呟く
思い出した、僕は死んだんだった