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LOST MEMORIES ⅡCⅢⅩⅧ

それこそわからない。
そんな瑛瑠の顔を見て、花は笑った。
「だから、瑛瑠ちゃんのまわりに似た人がいたんじゃないかしら。」
たしかに、そう考えるのが自然である。妙な引っ掛かりを感じたから探ってみようと思ったのだが、何もなければそれに越したことはない。チャールズも、ただの人間だと言うし、考えすぎだったかと、コーヒーに手を伸ばした。
「花さんのご友人、私に似ているんですか?」
聞くと花は頷く。
「綺麗なパーツが似てる。雰囲気も似ていて、この前入ってきたときびっくりしちゃった。」
人間界にもいるのか、この顔が。
そんなことをふと思う。
「それにしても懐かしいな、まさか瑛瑠ちゃんの通っている学校が私の母校だったなんて。」
その制服、私も着たよ,と笑顔を向けられる。ということは、
「……ちょうど10年前、高校一年生だったということですか?」

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