向こうのお山が燃えている ごうごうと唸りをあげて 風が吹き上げれば 火花をざあと舞い上がらせる 空の藍を反射した真っ青な水鏡に 燃える紅葉がよく映えるものだ 次々と波紋を生まれさせては 水ですら鮮やかに色づいてゆく 燃え盛れ燃え盛れ ごぉうごぉう、さぁさぁ 冷たい雨に打たれても消えない焔も いづれは燃え尽きて 燃え残った焦枝ばかりになれば 真っ白な氷花が咲くだろう