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LOST MEMORIES ⅡCⅣⅩⅡ

「元気がありませんね、お嬢さま。」
そう言ってローズヒップティーを出してくれたのはチャールズ。抽出されたその液体は、鮮やかな赤色。瑛瑠の白いマグカップには良く映えた色だ。
言われて考えた瑛瑠は、そうか,自分は元気がないのかと悟る。
「私でよければ、お聞きしますよ。」
テーブルではいつも向かい合って座るため、珍しく隣に腰かけてきたチャールズに少し驚くも、素直に頷いてみる。
「でもね、自分でもどうしてこうなっているかわからないの。」
そう自嘲気味に、事のいきさつを話す。
今日の帰り、3人に断られ、ひとりで喫茶店に行ったこと。花と仲良くなったこと。帰りに英人を見つけたこと。女の子と一緒だったこと。
「見つけて、思わず隠れてしまったの。……なんとなく、見ちゃいけないような気がして。」
両手で包む白いカップからは、あたたかな湯気が昇る。
「私、傷ついているのかな。」

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  • 感想ありがとうございます!!
    褒めてくれるとは!!
    嬉しいです!!

    うん。瑛瑠ちゃんは傷ついてるね、
    私も一人でいるのが嫌いで、まあ、頑張ってます。
    でも、人生のうちの経験だと思ったりも…
    その時は思えないんですけど。

  • りんちゃん》
    瑛瑠ちゃん、普段は一匹狼なんだけどね。
    まあ、彼らが特別ということなのでしょう。

    私は好きよ、ひとりでいること。
    ひとりでいることが苦になるような環境があるのは嫌ね。小中学校はそんな傾向が強いのかななんて勝手に思ったりするけれど。
    イベントも多いし、義務教育は最高でした(笑)小中は楽しまなきゃ本当に損だと思う。あくまで私の意見だけれど…笑

  • よし!
    義務教育楽しみます。そうします。