君の姿が見えた
君の声が聞こえた
君の匂いがした
風に消えてゆこうとする君の
薄いスカートの裾
我武者羅につかまえようとした
手に残った虚しい感触
その刹那だけ
きっと君はここにいたの
僕の手のなかに
君はどこにもいない
風に溶けて
花弁のように舞い上がった
君の破片さえ
この手に入らない
そのもどかしさに
身を捩り
伽藍堂な瞳で宙をみつめるの
さあ
君の残像に息を吹いて
翔ばしてしまおう
そっと想いを口づけて
***************************************
愛の定義っていうのは
近くにいても遠くにいても
その心の距離に気持ちを募らせていくこと。
心の距離がどれくらいあるかっていうのはそれぞれだけど、どうしてもほんの少しだけでも距離はあって、それを完全に無くすっていうのは不可能だから。
私はそう思います。
ご参加ありがとうございます
相手との距離に募らせる想いが愛……。奥深いですね。全ての人が違っていて、その距離が愛には必要、ということでしょうか。
個人的には新たな視点を得て考えさせられました。
そして何より詩が美しい……。エモい。
切なさというか刹那さというか、その所々にある言葉が綺麗すぎる……。
最後の一文までの流れすべてが好きです。