あの日、うみに浸したぼくの心は、もう真っ赤に染まってしまったよ。
あの日、みずに映したぼくの瞳は、もう真っ黒に濁ってしまったよ。
いつだって睡らないままで誤魔化していたのに、きみに。
かたちのない泪を噛み締めて、まぶた。
みず、うみ、知ってるのはきみが液体だということ
つけてくれたことばの姿になる、その目にうつった色になる
だから隠れて、ぼくから隠れて
最後のまぶた。がやさしくていいな、と^ ^
液体に、ほんとはなりたかったのかも知れない。
おおきな海に、ひとつぶの雨に、玉砂利に染みる水に…
実は第一稿があって、後半はほとんど丸ごと描き直したんだよ。こっちのほうが好み。