帰りの電車の中で、外を眺めながらふとお父さんの事を思い出した。
10年近く会っていないお父さん。
小学校5,6年生の時にお母さん経由でもらった手紙には、「仕事の関係で千葉県にいます。」と書いてあったけど、今も千葉県にいるのだろうか。
自衛隊だから、今までにあった災害でたくさんの命を救っていたのかな。そうだったらいいな。
二人の愛も守れたら良かったのに。
“ヘルプ”じゃないからできなかったのかもな。
もし守ることが出来ていたら、進路は違うだろう。今頃は、きっと幸せに暮らしていたのだろう。
そんなことを考えていたら、電車の中で目の前がぼやけて焦ったし、駅から歩いて家に着く頃には涙が溢れていた。