青すぎて白く見える気がした空の色
おうおう 夏だなぁ
足元の真っ黒なアスファルトからは
あの日みたく 陽炎は立ち上らない
ぺトリコールの匂いを嗅ぎつけて
日向から日向まで全力疾走
全身全霊 誠心誠意
夏を感じる感情に ただひたすらに忠実に
ただひたすらに真っ直ぐに
環状線を抜け出した日本人は
周回遅れの時間を取り戻し
残りの時間は自分のために
ご参加ありがとうございます。
青と白は爽やかなイメージを想起させる色の組み合わせです。空の白と足元の黒という対比だけでなく、夏という言葉が持つ、爽やかさとねっとりとした暑さの対比でもあるのだと感じました。
ペトリコール、「雨の匂い」ですね。あのなんとも言えない匂いに名前があるのだと、初めて知りました。
「全身全霊」から始まる小気味よいリズムを楽しみつつ、ラストは…人によって解釈が異なると思います。それが何を表すのか、深く考えさせられる詩でした。