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三寒四温

たった一瞬の灼熱が
一つの街を
凍りつかせる

激昂の暴言が
君の心を
凍てつかせる

手首の火傷は
いつだったか
冷蔵庫の裏で焦がした

誰かを温める筈の炎は
時として
誰かを凍えさせる

燃える氷は
それに気づかない
熱を奪って滴らせる

 寒いね
 ああ、寒いな

 ...そろそろ帰る?
 ...あと少し

 ...そう
 ...うん

寒さが誰かを
温めたりもする

  • 白と黒の詩
  • █████の███
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  • 素敵な言葉遊び。
    冷蔵庫の裏で焦がした火傷は、とっても好きな表現です。
    この時期に三寒四温をチョイスしたのは、何かわけがあるのかしら。今はまだ身をひそめているけれど、これから本領を発揮してくる季節ね。春を心待ちにするその時期は、好きだけど嫌だ。

    そしてめめんとさん、そのタグは一体どうなっているの…。あなたはどうしてそうおかしなことばかりできちゃうの(褒め言葉)。

  • ご参加ありがとうございます。
    「熱さ」と「冷たさ」の「対」ですね。
     人間という生き物は、温度のない場所では三時間しか生きられないと聞いたことがあります。熱すぎても寒すぎても、それで死んでしまうような弱い生き物なのです。それこそ、閃光と灼熱が一瞬で街を凍らせてしまうことも、冷たさの影に潜む密かな熱に気が付けないこともあります。
     だからこそ、人は支え合うのです。身を切る寒さに凍えぬよう、必死に身を寄せ合うならば。きっとそれこそが人間というもので、熱さや寒さの中に生きることができないか弱い人間の、ささやかな強さなのではないでしょうか。