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星の数ほどの出会いー1ー

この間「後で書いてあるやつ書き込みます」って言ったのに放置してました(笑)
今回はまたサイトからのお題。「星を数えていた」で始まり、「君の名前を呼んだ」で終わる話です。ちなみに今回はちょっと強引です(笑)

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星を数えていた。でも数え切れないほどの星だった。たまには1人で新鮮な空気吸ってゆっくりするのもありだな、って思いながらもそろそろ帰らなくてはいけない時間となってしまった。明日からまた仕事だ。名残惜しいが片付けをして乗ってきた車の鍵を開けた。

暗い森の間を進んでいく。別に霊感もなければそもそも幽霊なんて信じてすらいないけど、なぜかふと、怖くなってカーナビで音楽をかけた。大好きなバンドの曲を歌いながらその恐怖をしまい込んだ。

車は森を抜け、民家やお店が並ぶ大通りに出た。ここまで来れば道も明るくなり、怖い気持ちもすっかり無くなってたので曲を止めた。
そしたら後部座席から「今いいとこだったのに。」って聞こえて思わず急ブレーキをした。夜遅くて車の通りもほとんど無いからよかったが、信号も何もない所で急に止まってしまった。振り返る勇気もなく、さすがにここで止まるわけにはいかないので近くのコンビニまで行くことにした。
何が起きたのかよく分からないがとりあえず、後ろの誰かがまだ曲を流してて欲しいらしいから流しておいた。さっきから一言も喋ってないから曲を流してる間は大丈夫だろうって思った。

やがて、コンビニに着いたので一旦車を止めた。やっぱり振り返れなかったから前を向いたまま話してみることにした。
「あ、あの…あなたは…誰ですか?」
「覚えてないの?亮太だよ。」
「え?亮太?」
どうして亮太がここに居るのか分からなくて、なんだか怖くて姿を見れなかった。
「だって亮太って今、東京にいるはずでしょ?」
「だったらどうやってこの車に乗ったんだと思う?生身の人間じゃそんなこと出来ねぇよ。」
「えっ…それって…」
私は亮太が今どういう状況か察して何も言えなくなってしまった。亮太は同じバンド…それこそ、今かけてた曲のバンドのファンでSNSで仲良くなり、住んでる県が同じだったので一緒にライブにも行くようになった。実は少し好意を持っていたのだが、亮太は東京に引っ越してしまった。それ以来会っていなかった。

  • 始まりと終わりで紡ぐ物語
  • 星の数ほどの出会い
  • 2個目に続きます
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