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LOST MEMORIES ⅢCⅢⅩⅠ

英人に言われたことに似たようなことを、倍の文字数で説くチャールズに、瑛瑠はもはや感嘆する。要は、危機感を持てということなのだけれど。
「あまり共有者同士で揺れるのはおやめください。力が漏れるのはよろしくありません。」
最後に言われたこの言葉に引っ掛かりを覚える。以前も、力を無闇に放出することをやめろとチャールズに言われたはずだ。
あとで英人に話してみようと頭の片隅に留めておき、話の転換を図る。
「次はチャールズの番だよ。
ジュリアさんに何をしたの?」
この話を振った時と同じように顔を顰めたチャールズ。
「人聞きの悪い言い方しないでくださいお嬢さま。
ジュリアは何て言っていたんです?」
そう聞くものだから、
「チャールズの馬鹿。」
瑛瑠は続ける。
「私の夢の中でもジュリアさん、チャールズの馬鹿って言っていたの。……反感を買っているの?恨まれているの?」
瑛瑠は列挙していって目を見張る。
「まさか、女性関係?」

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