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Advent 12/1 

ピロン、とスマホが鳴った。
私は何気なくそれを手に取った。誰だ?今やっと勉強に集中できそうだったのに、と思いながら。
LINEに通知が来ている。一体どのグループだろうか? いつメンか?それとも部活?それとも―?
全然違った。メッセージが来たのは、もうその存在すらも、忘れかけたグループだった。
そのメッセージは、
「なあ、今度みんなで集まらないか? あの場所で、もう一度」
だった。
なんで…?と思った。この忙しいのに? 受験生なのに?
でも、去年のあの日、こんな約束をした。
「来年も、ここで…また会おうな!」
あの日、みんなでLINEの交換をして、よくメッセージのやり取りをしたっけ。でも互いに忙しくなって、もはやその存在を忘れてしまった―
「みんなって…」
全員集まるのは無理がある。それも承知の上だろう、メッセージの続きには、
「別に今すぐ、行くかどうか返事しなくていい。当日でもOK」
と書いてある。
彼―メッセージの送り主も、行けるかわからないのだろう。私―”柊(ひいらぎ)リイ”はため息をつきつつスマホをテーブルの上に置いた。そして、メッセージのことをとりあえずは忘れるかのように、目の前の過去問に取り掛かった。

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