つい数分前に過ぎ去ってしまった12/4… 第4話”12/4”スタート↓
「こないだの学力考査の結果、どうだった?」
「あーおれ? 死んだ」
「は⁉俺もだよ! 雪夜は?」
「え…?」
思わず沈黙。まさか話を振られるなんて思わなかった。
「…まぁまぁ」
「あ~やっぱりぃ!」
トウイチは思いっきりうなった。
「やっぱ学年1ケタは違うねぇ」
北斗は少しイヤミったらしく言う。
「じゃー余裕で志望校合格かー。”新幸田”でしょ? 頑張れよ」
トウイチは空を見上げながら言った。
「おれとトウイチはこの調子だと親にいろいろ言われるなぁ~」
北斗は静かにつぶやいた。
「んじゃ、またな」
「うん」
と、いつもの交差点で、僕らは分かれた。
トウイチと北斗の後ろ姿を見ながら、僕は心の中でつぶやいた。
(本当は僕も、死にかけそうなんだけど)
この県で最高峰の学力を誇る、新幸田高校。それが僕の第一志望だ。
だが、偏差値が、微妙、なのだ。
今は、ギリギリ合格圏。模試の結果を見る限り、少しずつは上がっているけれど、まだ怪しい。親も心配している。
(どうしたら…)
僕は志望校を変える気なんてひとカケラもない。だが、親に何か言われるのは怖い。志望校変えなさい、とかなんとか…
「!」
僕はふと、ある家の前で足を止めた。その家の扉には、クリスマスのリースがかかっている。
「もう、クリスマスか…」
その時、ふとこの間スマホに届いたあのメッセージを思い出した。
「あの場所で、また会おう…」
ぽつり、とあのメッセージをつぶやいてみた。僕ももちろん行きたいけれど、行けるかなんてわからない。
(それでも、僕は―)
自分を貫きたい、志望校へ対する、思いのように―
は~、やっと今日分書き込めたよ~ これで明日から予定通り1日1話になるぞ~