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Advent 12/5

さーてさて、つい30分ほど目に過ぎ去った12/5… 第5話”12/5”スタート↓

「ねぇ冷ちゃん、これ分かる~?」
「いいよ、見せて」
やっぱりあたし、冷ちゃんの友達でよかった。そんな思いを噛みしめた。
冷ちゃんはあたしと違って、勉強ができて、周りへの気配りが上手で、ザ・秀才!って感じ。
対してあたしは、集中は続かないし、そそっかしいし…自慢できるのは、抜群の運動神経ぐらい。冷ちゃんみたいだったら、そこまで今は困らなかったんだろうな~
「…鈴ちゃん、いい?」
「あ、ごめん。いいよ」
冷ちゃんはあたしに丁寧に、よくわかんない比の定理やらなんやらを教えてくれている。
もうとうにテスト2週間前は過ぎている―今日で1週間前になったところだ。
実質、1学期中間・期末当たりは、みんなめちゃくちゃ頑張ってはいなかった、まあ普通通り。
だが、2か月前の2学期中間は驚きの事態になった。
「みんなが、やる気を出している…⁉」
衝撃の事態。あたしはいつも通りやってたから、いつもは点数で勝ってる人たちに、負けた。
今回のテストは、これで受験で使う内申確定、というわけで、いつもはさわがしい教室内は、少々物々しい雰囲気だ。
あたしも、頑張らなきゃ。その気持ちでテスト3週間前から勉強してる。だけど…
「わかんねぇーーー!」
わかんないトコが多すぎて、もはや大混乱。というわけで、ここしばらく、友達の冷泉(れいぜい)ミユキこと、冷ちゃんに質問しまくってるワケ。
まあ、ほかの人もなんだが。
「…なんだけど、わかった?」
「うー、もう1回!」
わからない、といえば、この間届いたメールだ。行ける・行けないだけでも返信したいけど、まだ「その日」の予定がわからないのだ。
(まぁ、この調子じゃぁ、無理そうだな)
あたしは心の中でため息をついた。ホントは行きたいけれど…
「…どう? 鈴ちゃん」
「あ~、ごめん! ワンモア!!」
いいよ、と冷ちゃんは笑ってくれた。やっぱ、あたし、冷ちゃんの友達でよかった。

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