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LOST MEMORIES ⅢCⅢⅩⅣ

「もうネタはあがっているのよ、さっさと吐いておしまいなさい。」
「……黙秘権を行使する。」
向かい合う者二名、傍観者二名。
望が、横にいる瑛瑠に、とうとう我慢できずに聞く。
「何しているの、あれ。」
「取り調べだそうです。」
「……霧、何かしたの?」
歌名が英人に問い詰める状態に、望は呆れたように尋ねる。
なぜか、ふたりの間の机の上に、デスクライトとカツ丼が見えた。
事の発端である瑛瑠は、まあ見ていてください,と望に笑いかける。
「弁護士を通してくれ。祝瑛瑠弁護士を望む。」
そう言った英人に、歌名は不敵に笑う。
「彼女は被害者よ。あなたがやったんでしょう?」
しっかりと茶番を演じる約二名。
望はぎょっとしたように瑛瑠を見る。
「瑛瑠さん、霧に何かされたの!?」
望を一瞥した歌名は、にやりと笑って英人に言う。
「はやく白状しとかないと、うちのボスは恐いわよ?」

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