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眼球

寒い冬の朝

小さな針に刺されるような

凍てつく寒さに目を開く

知らない間に冬になった街

ひとり置いていかれた僕

凍結した路上

鼻の奥を刺す冷気

それらすべてを知らなくて

ふっと無邪気に息を吹いた

白い煙のように

溶けて消えた

可笑しいくらいに眩しい朝陽見上げて

ころん

目が落ちた

眼球が

ひとつ淋しく転がった

僕の残った目

落ちた目

絡み合う視線

まるで物を隠すように拾う

指先に刹那触れたアスファルト

冷たさが指先にこびりついた

ぎゅっと眼球をもとにもどして

さあまた街に出掛けよう






  • ✧ʕ̢̣̣̣̣̩̩̩̩·͡˔·ོɁ̡̣̣̣̣̩̩̩
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