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Advent 12/13

「なあ、今度みんなで集まらないか? あの場所で、もう一度 別に今すぐ、行くかどうか返事しなくていい。当日でもOK」 
「12月1日 14:12 既読済み」
「25日なんだけど、みんなはどうする? 俺は迷ってる。本当は行きたいけど…」
「12月12日 16:38 既読済み」
「…」
スマホの画面をスクロールする手が止まる。そもそも、そこまでたくさんスクロールするほど、見るメッセージはない。
新たなメッセージが来たのは、つい昨日の夕方の、4時くらいのことだ。
最初は、誰かが決断したのかと思った。でも違った。想定外の展開、まさかの確認みたいなメッセージだった。
もちろん、新たなメッセージの送り主は、最初の”彼”とは違う人だった。
これで分かったことは2つ―1つはみんな、互いの様子を見ていること。
もう1つは―まだ、みんな迷っているということ、つまり決めていない。
多分みんな、行くかどうか迷ってるんだろうと思った。ということは、全員あの場にそろう可能性があるということ。
「私も行きたいけれど―」 
今のこの状況で、行けるのか? 会場には6人の中で一番近いとはいえ、親が行くことを許すだろうか。
(受験生、時間帯、約束―)
どうすべき? 私はどうすべき? 親に反対されるのなら、行かないほうがマシ?
それで志望校合格できなかったら、何を言われる―?
何気なく、窓の外を見た。最初のメールの送り主のところは、もう雪が降ったんだっけ?
「いいなぁ、12月で雪が降るんでしょ? じゃあ、ホワイトクリスマスじゃん! すっごい素敵~」
「はぁ⁉ 雪かきめんどいよ? なんなら、東京みたいに、年に1回降るぐらいがいんじゃね? こっちなんて、雪の夜は全然ロマンチックとかじゃないからな。真っ暗だよ、ふぶいてたりもする」
「いつか行ってみたいな」
「あ、イチゴもイチゴも!」
「あの~こっちも雪降るんですが~」
「いいね! いつかみんなの家、行ってみたい!」
「俺ん家はちょっと嫌なんだけど」
「えー、恥ずかしいのかよ~」
「兄妹がめんどくさいだけだよ」
ワイワイ笑いあった、あの日。また会おうと約束した、あの場所。
もしできるのなら、叶うのなら―
「どうでもいいけど、今日はふたご座流星群あるんだっけ」
ふと、そんなことを 思い出した。

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