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This is the way.[Ahnest]18

轟音とは、こういうもののことを言うんだと知った。

明くる日のこと。
「うーんっ、よく寝たあ」
「ホント?私体がカチコチなんだけど...」
「まさか、今まで岩の上で寝たことがなかったり...」
「ま、普通に暮らしてたらそうある話じゃないわよ」
そう言ったシェキナが首を横に曲げて手で引っ張ると、ゴキゴキっと音がする。うわあ、と顔をしかめるアーネスト。
「どっか折れてるみたいだ」
「何言ってんのよ」
肩、腰、脚と順番に体をほぐしていくシェキナ。そのたびにすごい音がなる。
「さあ、朝食でも探しに行くわよ」
「そうだな、登ってくるときにおそらく鹿の足跡っぽいのが向こうに続いてたからいるかもしれないな。昨日の晩の雪でだいぶ消えちゃってるけど」
「そんなの見つけてたの?」
「まあ、ね。確かあっちの......」
アーネストが岩屋の出口に近づき、外に出ようとする。と、そのとき、はっとアーネストは足を止めた。
「どうしたの、アーネスト」
「シッ.........。何か聞こえないか?」
「??いえ、何も...待って、なんだか低い音がなってるみたい。重たい家具を動かしてるときみたいな......」
「やっぱりそうか、聞き間違いなら良かったんだが...」
「え、何、どうしたの?」
「これはまずいかもしれん......どうする...?」
「ちょっとなんなのよ教えてよねえ!」
オヅタルクニアではこんな音を聞くのは日常茶飯事だった。でも、こんなにも大きな音を聞いたのは初めてだ。それもそうだ、いつも遠くから眺めているだけなのだから。そう、この音の正体は............。

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  • 流れに乗り遅れた私、土曜の夜、めちゃんこ忙しいにも関わらず『This is the way.』をここまで完全に読みました。本当はもっとはやくレスするつもりだったのだけれど、ここまで引きずってしまったのは、連投についていけなかったというわけで。めめんとさん、序盤すごくペースはやいんだもん。笑
    アーネストの追体験をしているようで、読み進めていてわくわくしました。レス欄もチェック済みです。
    カルク可愛すぎて無理、パイめっちゃ美味しそう、アーネストがシェキナのこと何も知らないの、結局それでいいのね、などなど様々突っ込みながら楽しみました。
    世界観、魅力的です。続きも楽しみにしてます。

  • ピーターさん≫ちょっと待って、ニヤニヤが止まらない(照)こんなタイミングで来ると思ってへんかったから不意打ち過ぎてちょっとなにいってるかわかんない落ち着く。

    ペース速かったのはごめんなさい。自分でもあんなに速く進むとは思ってなくて、そのツケが来たのか今想定外のアクシデントが二人に降りかかっています(作者も想定外)テ・エストも一筋縄ではいかなさそうです。
    カルクかわいいですよね!今後出てくる予定があったりなかったり(適当)
    このパイはうちのオカンがよく作るのを参考にしたんですよー(どうでも言い話)
    シェキナの話は後々きちんと話されるので乞うご期待。

    今後ともどうかよしなに