君は花だ 魅惑溢れる優艶な花弁 華やかな香り 嫋やかに体をもたげる姿は 君にぴったりだ また鳥でもある 空を自由に飛び 聞きほれる声で歌い 籠に入れば可愛らしく 或いは風だ 優しく包み込む春風 金糸の織物のような秋風 夏は熱く、冬は冷たく 私を次の季節へと連れていってくれる そして月だ 幽かに夜闇に揺らめく 朧は艶 満は豊 眺めては僅かに照らす影 花は枯れ 鳥は死に 風は凪ぎ 月は沈む