美月視点
今日は寒くて雪が降っている。
——雨が降ったら 雨が降ったらきっと 頬を濡らしてしまう——
じゃあ、雪が降ったらどうなるのかな。
この色は枯れているのかな。
ただ、この雪の色が枯れていたとしても、
この色が愛おしい。まるで、恋してるみたいに
——目を瞑ったら 目を瞑ったら 遠く霞んでしまう——
目を瞑ったら、3人——結月姉と時雨さんと玲さん—との距離が広がって、霞んでしまうんだろうか。
——うるさくなった雨の音 わらいとばしてくれ——
うるさくなった人々の足音。私の声なんて足音に負けて、きこえなくなってしまう。
こんな私を見て、結月姉は、笑い飛ばしてくれるかな?
聞こえる、結月姉の声。
お揃いのマフラーがひらり、と揺れる。
「美月、帰ろ!」
その声につられて、私は今日も昨日も、明日も
同じ家に一緒にして帰る。
あなたの明日も 私の明日も
いい日になりますように
【番外編 終わり】
\雨とペトラだ·ω·/