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LOST MEMORIES ⅢCⅥⅩⅦ

「私と英人さんで先に話のすりあわせをしていたこともあり、ふたりで出した仮説なのですが、」
ちらっと隣の英人を見ると、頷いてくれた。それを確認した瑛瑠は、背中を押されるように言葉を紡ぐ。
「この前も話したように、何らかのプロジェクトの一環、またはその延長ではないかという結論に至りました。
ここに至るまでの思考の過程のして、ふたりにきいておいてもらいたい話があります。」
瑛瑠が見た夢の話。もう、完全に覚えていない。ノートに書いてあることが、瑛瑠の今話せるすべて。やっぱりかと思うも、思わず苦笑いがこぼれる。
3人は黙って瑛瑠の話を待つ。もちろん、英人は知っているけれど。
「夢を見たんです。」
歌名と望の目は至って真剣で、英人に話したときと重なる。
夢という言葉に拍子抜けするような仲間でなくて良かったという思いが胸を掠めた。
雪のなか、まだ幼い自分が母と神殿へ行ったこと。そして、そこで起きたことやエルーナとの出会い、会話内容をすべて伝え、締めくくる。
「これが、たぶん実際にあった出来事の夢なんです。」
瑛瑠の引っ掛かるもの言いに気が付かないふたりではない。
「たぶんってことは、覚えていないってこと?」
優しく問いかける歌名に、瑛瑠は困ったように微笑んだ。

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  • 前回の話数が凄いことになっていた。
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