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Advent 12/24

遅れちゃってて、確実にツッコミくらうだろうけど、最終回の一話前! スタート↓!

今日は、12月24日、クリスマスイブ、今年は天皇誕生日の振り替え休日。
いつの間にか、25日が―クリスマス当日が、迫ってきていた。
明日はクリスマスフェス、なんとか俺も親から許可をもらって、行くことができる。
そういうことを考えながら、駅前の塾に向かっていると、
「よっ!」
「先輩なんでここにいるんです?」
「友達と待ち合わせ」
「ああそうですか」
相変わらずのご登場。去年まで、同じ部活の先輩だった光ヶ丘先輩。
「どこ行くの?」
「塾です」
「あそ、じゃ頑張ってね~」
ちょっと待て! 普段は立ち去ろうとすると意地で止めに来るのに、なんで今日に限って止めに来ない!?
「え、それだけ?!」
「…いや塾あるんでしょ? ちゃっちゃか行かないと…」
「…」
思わず沈黙。裏がありそうだけど、この人のことだから、なさそう。
「ウチさー、去年の今頃そーとーヤバかったんだよね~。一秒も惜しかったぐらいにさー」
このセリフで、ふと思い出した。少し前の先輩からの質問、まだ答えていないはずだ。
「…先輩」
「?」
「志望校の話なんですけど…」
「?、どこにした?」
先輩の顔見て気づいた、この人、1週間前のセリフも忘れてるっぽい。
「もしかして自分が後輩に志望校聞いたこと忘れてます?」
「あ~、えーとえーと… あったっけ?」
あーあ、案の定忘れてる。まあ忘れっぽいトコが後輩から好かれてるんだけど。
「やっぱり忘れてるんですね」
「とにかく! どこにしたの?!」
先輩は、自分の失敗を隠そうとするかのように、こっちの発言を促してきた。
「…耀(かがや)」
「え、え?! えマジで?! ウチんトコ…え、ちょ、ま…なんで?」
「なんとなく、です」
別に理由なんてものはない。なんとなく雰囲気がよかっただけだし、先輩と同じなのはたまたまだし。
「えーえー、え、なんか嬉しい…!」
先輩はちょっと興奮気味だ。そこまで喜ぶ…?
「そろそろ時間なんで、失礼しまーす」
「あ、じゃーねー」
塾に行ってから気づいたけど、どうやらさっきのやり取り、同じ吹奏楽部員たちに見られてたっぽい。…あそこで話すんじゃなかった…

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