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Advent 12/25 side Sa

「次は~東京、東京~」
普通は聞かないようなこのアナウンス、あの時決死(?)の作戦を遂行しなければ、こうして聞くことはなかっただろう。
新幹線を降り、混み合うホームをかき分けかき分け、やっとのことで改札についたとき、その外によく知っている顔があった。
「ようこそ、東京へ~」
「聖名(せな)…」
皮肉めいた笑顔を浮かべる大学生の姉に、おれはため息をついた。
「お母さんが、参太一人じゃ心配だからついて行ってあげて、って頼まれたアタシが、わざわざ迎えに来てあげたんだからね~ 感謝なさい」
「へいへい」
感謝なんてするかよ、とおれは口をとんがらせた。
「そういえば、お父さんとかお母さんとか、おじいちゃんとかおばあちゃんとか、元気? あとネコのクリスも」
クリスとは、聖名が家で可愛がっていた白ネコだ。
「みんな元気だよ」
おれは素っ気ない返事をした。
「なら、よかった」
聖名は、冨院、地元が恋しいみたいなことを電車内で言ってたけど、おれはほぼ聞いていなかった。
頭にあるのは、みんな、無事集まれるかどうか、それだけだ。
「つぎは~」
「あ、次降りるよ~」
アナウンスを聞いて、聖名は言った。ああ、もうすぐなんだ、とおれは思った。
あと少しで、みんなに会える。

え~、悲報です。最終回「12/25」は、今日中に書き込めないことが確定しました。ごめんなさい…

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