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No music No life #5 TOGENKYO

結月視点


そのまま廊下にい続けると、時雨ちゃんが部屋から出てきた。
「もしかして、聞いてた?」
聞かれたから、僕は、黙って頷いた。
「はあ、聞かれてたか〜。
…これから、どうやって、その体と向き合っていくつもりなの?」
時雨ちゃんが言う。
しばらく、お互いに黙る。
そして、その沈黙を破ったのは、僕だった。
「誰だって、僕だって、君だって、後悔を呑み干して、悲しくたって、そんな顔見せずに、笑って過ごしてるんでしょ?だったら、僕もそうするよ。今も、少しは向き合ってるよ。ただ、やっぱり、朝だって、昼だって、夜だって、常時向き合ってはいたいけどね。」
そういって笑って見せると、時雨ちゃんは、
「TOGENKYOか。」と言った。
「あるといいね。」
僕が言うと、時雨ちゃんは、
「そうだね。」そう言って笑った。


【続く】

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