道 みちみち
夜を揺らしながら
街と 寂しさとを繋いで走る バス
隣に座った孤独と肩を触れあわせて
窓のむこうのメロディは思い出さない
いつのまにか、
そういうものだと知っていた
お別れする場所が見つからないまま
出会った場所もわからなくなったけれど
終着点を自分で決めることの
なんという果てのない自由
あのひとは きっと、
そういうものだと知っていた
生温い空調が言葉を薄めてゆく
楽しかったことばかりが川を流れてゆく
私は 私を連れて
いったいどこへ行こうというの