夕日にどっぷりと浸かり ジオラマと錯覚する町 物語性において空虚であり 偶発性が覗かせる その偶発性の小学生の笑い声を遠くに聞いて 偶発性の残り雪と 偶発性のアスファルトの罅を見ながら 私もこの街の偶発性の一部となって 偶発的に帰路についているのだろうか 夕日は影を落としてゆくのみである