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LOST MEMORIES ⅢCⅧⅩⅣ

他愛ない言葉のキャッチボールを重ね、無事に送り届けられた瑛瑠。
「ありがとうございました。」
瑛瑠がお礼を言うと、家に入るよう促される。
「付き人さん、心配しちゃうよ。ぼくのことはいいから、入って。」 そう言われ、チャールズに何て言われるか想像もつかないことを思う。日が落ちてから帰るのは初めてである。
チャールズのお説教は長いから嫌だなあなんて思い、もう一度望にありがとうと伝える。
「帰り、気を付けてくださいね。」
「うん、ありがとう。また月曜日。
次はぼくとのデートに付き合ってね。」
手を振る望に、苦笑しつつはいと応え、手を振り返す。
扉を開き、瑛瑠はほっと息を吐いた。
「遅いお帰りですね、お嬢さま。」
いつもよりキラキラ度増し増しの美しい顔。
そこから先は、覚えていない。

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