夢みたいに眩しい光の中で飛んだ鳥が 次の瞬間目の前に落ちる 落ちた鳥の体の向こうには 風にそよぐ草原が広がる その真ん中にぽつんと建つ塔は 空に吸い込まれててっぺんが見えない 進むことをためらう僕の後ろには 水滴のひとしずくもない砂漠が 地平線のその先まで 前にも後ろにも歩き出せないそのままで 僕はいつまでも目をこらして 塔のてっぺんを探している