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LOST MEMORIES ⅢCⅨⅩ

「それも花さん情報?」
「えぇ。美味しそうに食べていたととても嬉しそうでした。」
笑ってそう言うチャールズにはいつもの皮肉の色は見えなくて。
「チャールズは花さんと仲が良いの?」
詮索しようというわけではなかったのだけれど、
「仲、良いですよ。」
だからこそ微笑んで続けてくれたのかも知れない。
「私たちが人間でないとわかってからも態度は変わらなかったですし、距離の取り方が絶妙な女性です。」
やっぱり、素敵な女性だとわかって嬉しくなる。
しかし、
「そういえば、旦那さんがいるって――」
瑛瑠が言いかけると、チャールズは白くて綺麗な指で、瑛瑠の唇を押さえる。
「そこからは、ね?」
なんとなく踏み込んでいいLラインがわかってきた瑛瑠。しかし、こんな真似をしなくてもいいではないか。
顔が熱い。
「そういうところだよ、チャールズの馬鹿。」

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