「別にジュリアは誤解なんてしてない。」
チャールズの発言に1番に突っ込みを入れたのはジュリアだった。
「してます。むしろ、ジュリアが1番誤解しています。」
「してない。」
「してます。」
「してない。チャールズの馬鹿。」
「なっ…してます。ジュリアの唐変木。」
「チャールズのわからず屋。」
「ジュリアの朴念人。」
にらみ合うふたり。しかし、仲が良いのだとわかる要因として、楽しんでいる目をしていること。
「しかし、来てくれたということは、話をする気でいてくれたんでしょう?」
頃合いを見計らって放たれた柔らかいチャールズの声に、ジュリアはつんとそっぽを向く。
チャールズのこういうところは友人にたいしても相変わらずなのだと思うと瑛瑠は嬉しくなる。
「ジュリアさん、私、聞きたいことがあるんです。」