では、私の賞を僭越ながら。
『冷気と情動賞』
「初詣」ダレカ酸
>>>たった三つの会話文。多くの情報は語られませんが、それゆえ掻き立てられる想像力。それでいて表情が見えてくるようなシチュエーション。一目でぐっと惹き付けられました。そのあとの沈黙が浮かびます。
『Ordinary poetry賞』
「哀」 [すなふきん]
>>>冷と熱の対比から、あの日のやけどは本当は冷たかったんじゃないか、等と考えてしまう、一見相反するものの共通点に焦点を当てた逸作品です。特にこれと言った感情の現れる単語もないのに、なぜか溢れる哀愁が素晴らしい。