「もう会えない。」
君は、今にも泣きそうになりながら、震える声で、それでも笑って、そんな言葉を吐いた。
「こんにちはっ、泣いてるそこの君っ!」
正午になるってのにカーテンを閉め切って突っ伏している私の頭上から、唐突に降ってきた声。暴力的な倦怠感に襲われていた私は、顔を上げる気力さえない。
「ちょっと!君のプリン食べちゃうよ!!」
――誰?
開いた目がとらえたのは、全長5㎝程の人。羽が生えているから妖精なのか。とうとう幻覚が見えるようになったらしい。
「起きて起きて!私は、君を元気にするために来たの!!」